BUSINESS PROFESSIONAL

29歳の若造が日々学び、もがき続ける中で見つけた有益な情報を“こっそり”メモっているブログです。

売れる営業マンは「現場主義」を貫く!

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徹底した現場主義がすべての基本

この世の中で、何よりも説得力のある情報は「現場の事実」である。この道何十年のプロが語る感覚的な情報は、時として説得力を持つことがあるが、「今の時代の本当の現場の事実」の前にはひれ伏さざるを得ない。

営業マンの世界もこの「現場の事実」を知り、営業活動ができているかによって成績に圧倒的な差が出てくる。私も営業マンとして、日々これを痛感している。

ある外資系IT企業の方を相手にプレゼンをした際に、ある施策を実施する理由を問われ、私はこう答えた。「3C分析のスライドからも分かる通り、この施策は顧客のニーズにも合致し、競合が訴求できない要素をこの施策であれば強烈にアピールできますよ!チャレンジしましょう!」しかし、相手方はなかなか納得してくれない。理屈では分かるが、一歩踏み出せない。チャレンジする気にはなれないという感じだった。なかなかこの場では決まりそうもないため、ひとまず今回は保留とし、帰ることとした。帰りの身支度をしている際に、私は何気なくこんなことを口にした。「そういえば、この前御社のサービスを導入されているユーザー企業の部長さんと話す機会があったのですが、たまたま御社のサービスの話になって、このアピールポイントの話をしたら、こんなことを言ってましたよ。“へ〜そんな機能もあったんですね。私も知らなかった。それができるならあの会社、今その手のサービス検討していて、そんな機能のあるサービス探しているって言ってたから導入するんじゃないかな”って。私紹介しましょうか?」すると、相手方企業の方が突然、「どこの会社さんですか?是非紹介してください。この案前向きに検討しましょう!」と言ってくれたのです。「現場の事実」の説得力の強さを感じた瞬間でした。

そして、最近読んだ下記本でも現場主義の重要性について、とても興味深い内容が書いてある。著者は元ボストンコンサルティンググループの日本代表だった掘紘一氏。とても参考になった。

コンサルティングとは何か」(PHPビジネス新書)

この本で紹介していた事例を一つ紹介したいと思う。

HONDAの営業マンに学ぶ“売れる営業マン”、“売れない営業マン”の違い

 売れない営業マンは“売れない現場”に行く

売れない営業マンの場合は、自分を歓迎してくれる店に営業に行くそうだ。自分を歓迎してくれる店というのは、客が来ない暇な店である。店側も暇だから、お茶やお菓子を出して、営業マンを話相手にしようとする。話の内容も商売の話ではなく、前日の巨人・阪神戦談義に花を咲かせるのがオチだ。そうやって商売と関係のないことに時間を使っていては、売れるための参考情報は得られずに、ただ時間が過ぎていくだけである。

売れる営業マンは“売れる現場”に行く

売れる営業マンは、売れない営業マンとは逆で、一番売れる店に行くそうだ。そういう店は忙しいから、店の人間から嫌な目で見られるのが常だ。「用もないのに来るな!」と言われても嫌な顔一つしない。「いつもたくさん売っていただいて、ありがとうございます。今日はうちの商品を磨きに来ました。」そう言って、倉庫にあるホンダの二輪車を磨き上げては、店頭に並んでいたヤマハの二輪車を倉庫にしまって、代わりに店頭に並べてしまうそうだ。地道かつ泥臭いセールス手法だが、販売店の社長は、身一つでのし上がってきた叩き上げの人が多いようで、そういう人は、このような熱心なセールスに感心して目をかけてくれることが多いらしい。

さらに売れる営業マンはそのような地道な活動をしているだけではない。その間も店の状況をつぶさに観察している。競合の二輪車が昨日からどのくらい売れているか、敵は値付けを変えてきているかなど、情報収集を欠かさないのだ。そしてそいういう情報を、会社に戻って、支店長に報告し、今後の販売方針について議論をする。こうして商品はさらに売れるようになる。

 

分かった気になるな!現場に行こう!

前述の通り、現場で起きている事実が最も説得力がある。そして、その「現場の事実」を知っているというのが強みになる。とにかく売れる営業マンになるためには、現場に行くことだ。売れる理由、売れない理由をなんとなくではなく、現場で起きている事実ベースで明らかにすることだ。そうすれば、必ず何かが見えてくる。長年同じ仕事をしているとなんとなく分かった気になって、現場に行かなくなる人がいる。特に中間管理職にそういう人は多い。そんな人は、改めて「現場の事実」の重要性を意識してほしい。現場の状況は常に変化していく。自分の知っている現場は昨日の現場だ。さぁ、今日の現場を見に行こう!